高齢者に多い肺炎・・・口腔ケアをしよう!新型ウイルス予防にも!

2020/03/13

高齢者に多い肺炎・・・口腔ケアをしよう!新型ウイルス予防にも!

 高齢者にとって、肺炎はとても身近な病気です。しかし高齢になるほど熱や咳・痰などの症状が出にくく、進行が早いため、生命の危険につながっていきます。高齢者の肺炎の70%以上が「誤嚥性肺炎であることがわかっています。

 誤嚥性肺炎の「誤嚥」とは、「食べ物や唾液などが食道でなく、気道に入り込むこと」です。若く健康な人なら、異物が気道に入った瞬間に、むせて咳きこむでしょう。これを「咳反射」といいます。咳きこんだときに異物は気道から放り出されます。(厳密にはごく微量に入ることがありますが、健康を害するほどの問題にはなりません)しかし、身体が弱った高齢者は、咳反射が衰えています。異物が気道に入っても、咳反射が起こらないことが増えていきます。結果、食べ物・唾液が頻繁に気道に入ってしまい、「頻繁に誤嚥」を起こすことになります

 誤嚥を繰り返すことで、気道の中に「細菌を含んだ唾液・食べ物」が入り込み、気道感染が起こり、肺にまで及ぶと、「誤嚥性肺炎」となります。原因が誤嚥である以上、「誤嚥を防げば、誤嚥性肺炎を予防することができる」という可能性もあります。

 では、うすれば誤嚥を防ぐことができるのでしょうか?その答が「口腔ケア」です。実際、「口腔ケアをしていない高齢者」の19%が2年以内に肺炎になったのに対し、「口腔ケアをしている高齢者」は11%しか肺炎にならなかった、という統計も出ています。「口腔ケアを行うことで、高齢者の肺炎リスクが減少できる」ということになります

ご家族、お知り合いで在宅で高齢者介護をされている方はお見えにならないでしょうか。口腔ケアは行き届いていますでしょうか?ぜひ、訪問診療もおこなっていますので、治療でなくケアでお役立ちできればと思っております。気軽にご相談ください。

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