治療のあとの痛みや違和感って?(神経のある歯)

2019/09/09

治療のあとの痛みや違和感って?(神経のある歯)

★治療後にシミるのは?

 大きな虫歯を治療する際、さいわいにも神経を取らずに済んだ歯だけど、治療後冷たいものがシミる、違和感がある、強く咬むと痛みがある、などの症状が出ることがあります。治療は問題なくうまくいっているのに、シミてしまうのは、歯の構造のためであります。

★歯の構造って?

 健康な歯は硬いエナメル質で覆われています。虫歯で、エナメル質に穴が開くと、むき出しになった象牙質に加わる、さまざまな刺激が神経に伝わるようになってしまいます。実は象牙質は、細いチューブを寄せ集めたような構造をしていて、その象牙質のチューブのなかを、神経から細長い神経が延びています。つまり、象牙質がむき出しになると、「神経がむき出しになる」とほとんど同じなのです。治療後にシミるという症状も、やはりこうした「歯の構造」が影響しています。

 虫歯を治すには、虫歯菌に汚染された象牙質を削って取り除きます。この時に、チューブを通る細い神経組織の末端も一緒に、切り取らざるを得ません。そのために、「神経組織の傷」が治るまで、しばらくシミたり、違和感があることになります。

★神経を自分で守る

 虫歯菌がチューブから神経へと入り込んでいる場合、生体が炎症を押さえ込むまで、軽い違和感があります。しかし、生体は素晴らしいもので、刺激が神経に伝わり続けると、自分で刺激をシャットダウンするために、「第二象牙質」という防御機構を作り上げます。これには、3か月程かかりますが、第二象牙質ができると、症状が消えてしまうことがほとんどです。

 でも、痛みがさらに大きくなったり、あるいは続く場合は、神経が抵抗できなかったことになるので、神経をとらないといけない場合もあります。

 

 

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