「人生100年時代」
この言葉を初めて聞いた頃には、「そんなに長生きするわけない」と感じた方が多かったかもしれません。でも、今では笑い飛ばせないほど、現実味を帯びてきています。長年にわたり男女それぞれの平均寿命が世界一を記録し続ける日本だからであります。ただ平均寿命が延びて長生きができるようになったとしても、寝たきりや重い病気で長年にわたり闘病しないといけないというのでは、人生を楽しんで生きるのとはだいぶ意味が違ってきます。

　そこで、しばしばいわれるのが「平均寿命より健康寿命」、すなわち「いつまでも元気でいる」ことの大切さです。この健康寿命は、当然ながら「老化」の予防となりますが、「歯の健康」がきわめて重大な役割をもっていることを、ぜひ知っておいていただきたいです！

　人間をはじめとして、動物がその命を保ち続けるには、日々食べ物から栄養をきちんと取ることが必須です。なかでもビタミンやミネラルは、新陳代謝を活発にして細胞を若々しく元気にするので、老化を防ぐには不可欠の栄養素といえます。このさまざまなビタミンやミネラルという栄養素は、特に野菜類や果物類に豊富に含まれています。

　この野菜や果物は生の状態では歯ごたえがあるので、歯が健康でないとよく噛んで飲み込むことができず、軟らかくして食べようと火を通せば、今度は熱に弱いビタミンの多くが壊れてしまいます。さらに、歯周病や咬み合わせの不具合など歯が健康でない人は、これら老化を防ぐ栄養素がだんだんと不足していくのです。

　これらを予防するためにも、定期的な歯科健診と歯のメンテナンスを続けていくことが、何より重要であります。

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