歯の病気が皮膚にも出る! ~外歯瘻って何?~

2023/06/30

歯の病気が皮膚にも出る! ~外歯瘻って何?~

 先日、長年治療で通っている患者様から、「皮膚科に受診しているけど、あごのところのおできが治らないので、皮膚科の先生から歯が原因かもと言われて」ということで受診されました。半年ほど前から右口角部の下の方に小さな出来物があるということです。皮膚科で薬など治療したけど、なかなか完治しないということでした。

 レントゲン撮影と出来物の位置関係から、「外歯瘻」という診断で大学病院へ紹介となりました。

 外歯瘻とは、歯瘻のうち、口腔外(皮膚)に開いたものを指します。歯を原因とする病巣から生じた瘻孔(ろうこう)になります。つまり、歯の病巣に由来する化膿性の炎症が皮下組織に波及して、皮下膿瘍を形成したものです。多くの場合は、お口の中に出てきます(内歯瘻)。しかし、顔面の皮膚との間に形成された交通路が外歯瘻になります。皮膚を破って体表へと膿が排泄されます。ほとんどの患者さんが、慢性に経過するため歯などの原疾患の自覚症状はありません

 治療は原因となっている歯を抜歯したり、病巣摘出など原疾患の治療とともに、瘻管と瘻孔を含めた瘢痕組織の切除手術を行います。

 

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