口呼吸はいろいろデメリットがある!  その②歯や歯茎の病気になりやすい・口臭の原因となる

2024/02/06

口呼吸はいろいろデメリットがある!  その②歯や歯茎の病気になりやすい・口臭の原因となる

 前回は口呼吸デメリットの「顔の形が変わる(子供)」と「歯並びが悪くなる」についてお話させていただきました。今回は3と4の関連した症状「歯や歯茎の病気になりやすい」「口臭の原因になる」についてお話していきます。

 お口の中は普段は唾液で潤われています。お口の中に唾液が出ていることが正常な状態ですから、普段意識することはあまりないかと思います。唾液には多くの役割があります。

 歯の表面などについた食べカスを洗い流す「洗浄作用」があります。唾液には、リゾチームやラクトフェリンに代表される抗菌作用を持つ成分が含まれていて、細菌が口から体の中に侵入することを防いでくれる「殺菌・抗菌作用」があります。

 また、むし歯菌が歯の表面に生息し、歯の表面の付着物を取り込んで代謝すると、乳酸を排出します。この乳酸は酸性pHです。酸性が続くと歯が溶かされてむし歯になります。唾液には、乳酸により酸性に傾いたお口の中のpHを中性に戻す「緩衝作用」があります。

 唾液の中には、カルシウムやリン酸といったさまざまな無機物成分が含まれています。これらの成分が、むし歯の前段階である初期虫歯を元の状態に戻そうとしてくれる「再石灰化作用」を発現します。さらに、「湿潤・保護作用(お口の中に傷が出来ない様に守る働き)」や「消化作用(食べ物を消化する働き)」もあります。

 しかし、口呼吸をしている人は口の中が乾燥し、細菌が繁殖し放題となっており、歯周病などの歯や歯茎の病気になりやすいです。また唾液による口の中の洗浄も行われないので、口臭や歯の黄ばみの原因にもなります。唾液の量が減ると、軟組織を守る作用が低下するので、傷つきやすくなることで、口内炎などお口の粘膜の病気を起こす可能性が高くなります。また、カンジダという真菌が原因でお口の中にカビが発生することもあります。カンジダはもともとお口の中にいる菌(常在菌)ですが、通常は唾液の免疫力で増えすぎない様に抑えられていますが、免疫力が低下してお口の中に症状が現れてきます。実は口の中だけの問題でなく、口呼吸をしている人はインフルエンザの罹患率が2倍以上になるとも言われています。

 

 

★あわせて読んでいただきたい!

お口のケアが新型コロナウイルス感染を防ぐ!・・はこちら>>

子供のマウスピース矯正  ~出っ歯やでこぼこの歯並びを治す!~・・はこちら>>

 

カテゴリー

X